「尻もちや激しい運動が原因の肩こり--症例と治療」
今回は、このタイプの肩こりの症例と治療をお伝えします。
このタイプの多くは、腰痛を伴っていますが、
今回のYさんは、腰痛なし、肩こりだけという方です。
Yさんは50代前半の男性。
25年ぐらい前に、自宅の階段から落ちて
キツイしりもちの既往があるとのこと。
今回の手のシビレとともに永年の肩こりを治したいとのこと。
初診時
◆Yさん 「以前から肩こりがひどいんですが、
2ヶ月ほど前から右腕がしびれるんです。」
◇わたし 「何か原因らしきものはありますか?」
◆Yさん 「いいえ。パソコンのキーボードをたたいて気づいたんです。」
◇わたし 「お仕事はデスクワーク中心なんですか?」
◆Yさん 「毎日、ほとんど1日中パソコンの前に座っています。」
◇わたし 「そうですか。つらいでしょうね。
しびれだしてから、すでに検査は受けられましたか?」
◆Yさん 「病院でX線とMRIの検査を受けましたが
特に異常はないとのことです。」
「シップ、飲み薬が出たんですが、変化なしです。」
◇わたし 「そうですか・・。それでは一度検査してみましょう」
〈徒手検査をおこなう〉
姿勢や頭、アゴ、首から肩、背中、腰、股関節、足の関節や筋力、
足の知覚検査など。約10分経過・・
◇わたし 「腰痛や足のシビレはありませんか?」
◆Yさん 「いいえ、腕のシビレと肩こりだけです」
◇わたし 「検査の結果、首の関節の状態は正常ですね。」
「ただし、右第一肋骨がすこし浮いています。」
「また、右の骨盤が硬くなっていることも問題だと思います」
◆Yさん 「そうですか。まずこのシビレを治していただけませんか。」
◇わたし 「わかりました。それでは右第一肋骨を元通りにしましょう。」
(今回は、骨盤のことは理解してもらえそうにないので、パス)
〈低周波+軽いマッサージでリラックスさせ、頚胸部の整復術をおこなう〉
(その後、再度検査を行い、シビレが軽くなったことを確認する。)
◆Yさん 「ちょっと、楽になりました。えらいもんですなぁ。」
◇わたし 「よかったですね。ただし、不安定な状態がしばらく続きますので、
また、シビレるようでしたら、くり返し行う必要があります。」
〈その後2回来院〉
◆Yさん 「シビレはなくなりましたが、肩こりがキツイので、
こっちの方も何とかなりませんか?」
◇わたし 「初回の検査時に申し上げたように、右の骨盤に咬み込みがあります。
腰を強く打ったような経験はありませんか?」
「Yさんの肩こりは、仕事の姿勢や長時間労働と
この骨盤の障害が原因だと見ています」
◆Yさん 「古い話ですが、25年前になりますが、
階段から落ちて腰を強く打ったことがありますが、
関係あるでしょうか。」
◇わたし 「関係ありますよ。初回の検査でも出ています。
この「かみこみ腰」というのは、
ほっておいても治らないことが多いのです。」
〈今回は、リラックスさせたうえで右「かみこみ腰」に対して整復術を行う。〉
(その後、検査を行い、肩が軽くなったことを確認する。)
◇わたし 「Yさんの肩こりは、ふだんの不良姿勢や長時間労働と、
かみこみ腰のためにキツイ肩こりが出たのだと思います。」
「ずいぶん古くからある障害なので、1回ではムリでしょうが、
くり返し整復していけば、肩こりも楽になることでしょう。」
◆Yさん 「確かに、楽になりました。職業病の部分もあるでしょうが、
腰からの影響もあるもんなんですね。定期的に通わせてもらいますわ。」
【ポイント】
しりもちが原因の「かみこみ腰」は、
自然治癒力だけでは治らないことが多い。
そして、時間の経過とともに、肩にあがっていき、
肩こりを引き起こしている場合がある。
そんなに、しょっちゅうしりもちをつく人はいないが、
一度ついたら長いこと尾を引くことになるので要注意。
