41話 「むちうち」頚部捻挫について2
前回は、むちうちの第一撃で痛める頭頚移行部のことでした。
今回も、引き続いてむちうちのお話です。
(初めの一撃で痛める範囲は)
前回、はじめのカツンという初めの一撃で、
一瞬にして頭と首の連結部分が損傷するといいました。
その結果、後頭骨と第一頚椎及び
第一頚椎と第二頚椎の関節が傷害するのですが、
経験則としては、
第二頚椎と第三頚椎の関節まで波及する場合もあります。
頭と首をつなぐパッキン部分の役目をする第一頚椎。
平衡感覚などにも関与する第二頚椎。
そして、顎関節と連携しながら平衡に関与する第三頚椎。
衝撃によりこれらの関節は上から順に影響を受けます。
ここまでが、現代医学で無視されている部分です。
(衝撃時二次的に発生する損傷について)
衝撃時二次的に発生する損傷は、
一般的にむちうち損傷で説明されていることと重なります。
つまり、初めの一撃の直後、
首全体が鞭のようにしなる時に起こる損傷です。
もっと具体的に追突事故の例で説明しましょう。
後方からの衝突時、初めの一撃があり、
その直後に起こるのが頭が前方振られるという現象です。
その時、重い頭には前方に飛び出すような力が加わり、
頭を支えている首全体にも引き抜かれるような力が働きます。
このような予期せぬ力が不意打ちで働くことにより、
首全体、特に首の後ろ側がグーンと引き延ばされることになります。
(二次的に発生する損傷で痛める部分)
この結果、
首周りにある多数の筋肉のうち
不意な引っ張りにより痛める筋肉が発生します。
また、脊髄神経やその枝の神経も引っ張られますので
許容できる限界を超えた部分は痛めてしまいます。
交感神経という自律神経を痛めることもあります。
さらに、首周りの関節にも引き裂くような力がかかるために、
頚胸椎移行部のような境目を中心に、
応力が集中するところやもともと悪かった部分を痛めます。
ようするに、神経も筋肉も関節も全部に影響が及び、
損傷されることとなります。
もちろん、衝突の程度や個人の体力など複雑な要素はありますので、
損傷の程度は、ピンからキリまで無段階にあります。
スポーツなど追突事故以外の場合でも、
似たようなことが起これば同様の傷害が発生します。
(むちうちの症状)
ここまで、初めにコツンとくる第一撃と、
次に起こるむちうつような二次的な傷害を分けて説明しました。
その理由は、前にも書きましたように、
第一撃は一般的に無視されているからです。
それでは、むち打ちの症状についてお話ししましょう。
まず、現代医学で無視されている部分、
初めの一撃によって引き起こされる症状からいきます。
(初めの一撃によって起こる症状)
損傷の程度が軽い場合は、
初めの一撃の症状だけというケースが多いです。
では、いったいどんな症状が出るのでしょうか。
まず、これらの関節を痛めた場合、
それぞれに関連する頭の部位に症状が出ます。
たとえば、
第一頚椎関連では偏頭痛や後頭部痛。
第二頚椎関連では、ほほや耳の周りの痛み。
そして、目の奥の痛み、聴力の低下、鼻の詰まり、
第三頚椎関連の場合は、アゴや首の上の方の痛み、
発声や喉の違和感、めまい、ふらつきなどです。
これは、左右のどちらかに偏っている場合が多く、
痛みがない場合でも皮膚感覚の異常が現れることがあります。
はじめの一撃で瞬間的に起こる頚椎の捻挫が原因ですが、
多くは目に見えるような大きな変化はありません。
脱臼なら骨の位置関係に大きな変化が起こりますが、
捻挫の場合は、痛めた後に元の位置に戻りますので、
X線では、全く正常な場合も多いのが現実です。
解る人が診ると骨の位置関係のズレはハッキリ分かりますが、
残念ながら、X線ではおおざっぱにしかか解らないのです。
ではMRIの場合はどうでしょうか。
骨のズレをはじめ、筋肉神経などの腫れや出血まで、
解りますのでX線に比べたら雲泥の差があるといえます。
しかし、この第一二三頚椎の捻挫ように、
細部まではなかなか解りずらいのが現実です。
(医療機関では軽い頚椎捻挫扱いにされることも)
問題は、
一般的に、初めの一撃による損傷が全く理解されていないこと。
X線では正常、MRIでも解りずらいケースが多いので、
患者の訴えがあるから、表向きは頚椎捻挫などと診断するものの、
本心は「たいしたことない怪我」扱いを受けることが多いのです。
不定愁訴(ふていしゅうそ)といって、
なかば心身症あつかいされたりすることもしばしばあります。
むちうち経験者の中には、つらい経験をされた方も多いはずです。
しかし、代替医療の一部では、
かなりのところまで解るようになっています。
むち打ち損傷のメカニズムの解明や、
徒手検査などの精度や技術がアップしているからです。
ちなみに、第一二三頚椎の異常などは、
かなりの正確さで、そのズレや痛めている程度まで判定できます。
ハイテク検査万能の現代でも、
熟練者による診断力は、その上をいっています。
今回も話が専門的で難しい内容でしたが、
最後までお付き合い下さってありがとうございます。
---【ポイント】----------------
初めの一撃によって起こる症状は理解されないことが多い。
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