(肩こりにもつながる腰痛の話)
第31話『筋・筋膜性の腰痛』
前回は内臓と関連する腰痛についてのお話しでした。
今回は、筋・筋膜性の腰痛についてです。
(筋・筋膜性の腰痛は意外と少ない)
以前、椎間関節性の腰痛のところでふれましたが、
筋・筋膜性腰痛症といえるのは、
腰の筋肉の一部が熱を持ち腫れ上がっていたり、
特定の筋肉の局所に触れると痛む場合、
腰の前後屈など動かすと局所の筋肉が痛む場合など
筋肉の炎症を証明できる場合に限られます。
一般的に大部分の腰痛は筋・筋膜性腰痛とされますが、
日常の臨床で診る限り腰痛の1割以下と少数派です。
しかし、少ないけれども、確かにあります。
(筋・筋膜性の腰痛とは)
筋・筋膜性の腰痛は、その名の通り、
筋肉や筋膜(筋肉表面を覆う薄い膜)を
痛めることによって起こる腰痛です。
ふつう現代医学では、ギックリ腰の多くは、
この筋・筋膜性の腰痛と診断されますが、
それは、少しおおざっぱな診断といえるでしょう。
筋・筋膜性の腰痛と診断される腰痛の実際は、
骨盤の関節(仙腸関節)性の腰痛、
いわゆる「ひらき腰」「かみ込み腰」が一番多く、
つづいて、椎間関節性の腰痛が多いのです。
そして、残りが筋・筋膜性の腰痛です。
比率としては、7対2対1ぐらいでしょうか。
では、筋・筋膜性の腰痛はどんな原因で起こるのでしょうか。
一番多いのは、スポーツや仕事での使いすぎ症候群です。
くり返し、同じ筋肉に負担がかかる場合です。
たとえば、中腰の姿勢や前屈みの姿勢が多いケースです。
筋疲労が原因で筋肉やそれを包む筋膜が音を上げ痛めるのです。
ましてや40代以上の年齢にもなると、
筋力の低下をはじめ、瞬発力や柔軟性の低下から
ハードなスポーツでは筋肉がギブアップすることがしばしばです。
(筋・筋膜性の腰痛の症状は)
つぎに、筋・筋膜性の腰痛の症状についてです。
代表的なものは、前にかがもうとしたら、
腰の筋肉の一部分が上下方向にピーンと張り裂けそうに痛い。
腰を横方向に倒すと、倒した側と反対の腰筋が裂けそうに痛い。
しかし、その筋肉を使わない姿勢や動作では全く痛まない、
といった筋・筋膜性の腰痛の特徴があります。
また、その他の症状としては、
腰の筋肉の一部が腫れ上がって熱を持っていたり、
その部分を押さえると痛むという筋肉の炎症症状がでます。
したがって、一時的な全身筋肉痛は別として、
そこら中が痛くて全く動けないという症状は出ません。
(その対処法は)
まず、自分でできる対処法からいきましょう。
筋肉を痛めた部分がハッキリ分かれば、
痛みのでない姿勢で安静を保ち、氷のうで冷やします。
前にもお話ししたとおり、蓄冷材や保冷剤では効果が弱いので、
必ず、氷水で冷やして下さい。
軽くなでるように、氷のうでアイスマッサージするのも効果的です。
時間は、熱が引くまでいくらやってもかまいません。
ただし、冷却箇所が広範囲になる場合は足やお腹を温めて下さい。
次に局所の安静についてです。
サラシがある場合は、一反の物を半分の幅に折り曲げ、
それを、骨盤部分から背中まで巻いていきます。
綿100%のサラシは伸縮性がないので、固定力があります。
いわば簡易ギプスですから、筋肉の負担が少なくなり、
痛めている筋肉を安静に保てることで、回復を早めます。
不安な場合は専門家に治療してもらいましょう。
この場合の最適な治療は、
筋肉以外の障害の有無を確認した上で、
氷冷による患部の冷却。
筋肉のアイスマッサージや筋膜や筋肉の整復。
シップの貼付や軟膏の塗布。
腰のテーピング、コルセットやサラシ固定の処置。
ほんとうの急性期は、このような治療になりますが、
回復に従って低周波療法やマッサージを加え、
テーピングやコルセットなどの固定を軽減していきます。
このように、回復の度合いによって適応していきます。
また、この他、回復期間を短縮するのに役立つ方法があります。
一つは、針治療です。
急性期の場合は、痛めている筋肉を短時間刺激してやり、
回復期になると、針を打ったまましばらく放置しておく、
というやり方で、的確なツボに針を刺せば、楽になります。
二つ目は、高圧カプセルです。
これも回復期に行いますが、回復力が大幅にアップします。
〈バックナンバー参考〉
http://kenkokagaku.typepad.jp/blog/cat3731714/index.html
三つ目は、ハーブオイルの塗布です。
アロマスイッチというハーブブレンドを使えば、
高圧カプセル同様、大幅な回復時間短縮が可能です。
〈バックナンバー参考〉
http://kenkokagaku.typepad.jp/blog/2008/09/post-52a0.html
--【ポイント】----------------
筋・筋膜性の腰痛は腰の肉離れと考えると分かりやすい。
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