前回は名著『道は開ける』第三部「悩みの習慣を早期に断とう」からの学びでした。
http://kenkokagaku.typepad.jp/blog/cat3795188/
今回は同書第四部『平和と幸福をもたらす精神状態を養う七つの方法』から学びます。
『平和と幸福をもたらす精神状態を養う七つの方法』上
(いつも考えていることが、あなたそのもの)
エマソンの言葉「明けても暮れても考えていることがら、それがその人なのだ」
ノーマン・ヴィンセント・ピールは、
「あなたは、あなた自身で考えているとおりのあなたではない。
だが、あなたの考えていることは、あなたそのものだ」という至言が載っています。
「全くその通りだなぁ」とその深い深い言葉に改めて感心しました。
その人が、どういうことに関心が向き、何を考えているのかということは、
傍目からは、ほとんど分かりません。口先では何とでも答えられるでしょう。
他人から心の中を覗かれても、恥ずかしくない日常を過ごしたいと思っても、
大半の時間、自分のことばかり考えてしまうというのが我々凡人の現実です。
また、ローマ帝国の哲学者マルクス・アウレリウスの言葉もあります。
「我々の人生とは、我々の思考が作り上げるものにほかならない」
おっしゃるとおりです。最近苦しんだあげくこの真理が腑に落ちました。
苦しんだ甲斐あって、この真理が分かってからは悩みが激減しました。
なぜかというと、自分で考えたとおりの人生になるのであれば、
いたずらに悩んで無駄な時間を過ごすことなく
目の前の課題に集中し、積極的に挑戦するようになったからです。
(心構えと肉体能力の関係)
精神分析医J・A・ハドフィールドによる面白い実験結果が載っています。
これは、暗示が握力に与える影響についての実験ですが示唆に富んでいます。
普通の覚醒時は3人の握力が平均45.8kgだったものが、
「君たちは弱いのだ」という暗示をかけてから測ると平均13.2kgに急低下し、
「君たちは強いのだ」という暗示をかけて測ると平均64.4kgに急上昇しました。
カーネギーは「これこそ私たちの精神状態が持つ信じがたい力だ」と述べています。
このように暗示によって肉体能力まで変わってしまうのですから、
悩んで一歩も進まないよりは、常に積極的な考えをもち前進する方が得なのは明白です。
(心の安らぎや喜びは気持ちの持ち方で変わる)
クリスチャン・サイエンスの創始者、メアリー・ベーカー・エディは、
聖書による神秘体験で死の淵から瞬時に健康を取り戻しました。生まれ変わったのです。
「その経験をきっかけとして、私は自分自身の健康を取り戻す方法と
他人を健康にする方法とを発見しました・・私はあらゆる原因は精神そのものであり、
あらゆる結果は精神的な現象であるという科学的確証をつかんだのです」と語りました。
その後、彼女が起こした宗教は世界中に根を下ろしたということです。
カーネギーは語ります。
「自分の考え方を変えさえすれば、男女を問わず、悩みも恐怖も、
どんな病気でも追い払うことができ、生活を刷新できることを知っている。・・
こういう信じがたい変化が何百回と起きたのをこの目で見た。」
この章には、平和と幸福をもたらす精神的態度を身につけるための第1の鉄則、
『快活に考え行動すれば自然に愉快になる』を証明する実話がごろごろ載っています。
私も、この章に書かれたことが真理であることを実感しています。
それまで悲観的で暗く、希望を失っていた当時の自分が、
友人のひと言や本の一文で一変し甦った体験を何回も経験しているからです。
そして、周りの人たちの体験談も実際に聞いて知っているからです。
こういう一言が、人生を黄金色に変える『一転語』といわれていますが、
読者のみなさまの中でも、似たような体験をもつ方は多いことでしょう。
(仕返しをすると自分が傷つく)
13章の始めには灰色熊とスカンクの話が載っています。
どう猛な灰色熊が一匹のスカンクに食物を黙って分けていたという話ですが、
理由は簡単、それが引き合わないことを知っているからだといいます。
人間の場合、敵に憎しみを感じると、むしろ自分自身が敵に支配されます。
なぜなら、憎んだ本人が日夜地獄の苦しみを味わうことになるからです。
キリストが「自分の敵を愛しなさい」と言ったのは、単に道徳律を説いただけではなく、
高血圧、心臓病、胃潰瘍など病気の予防法について語ったのだとカーネギーは解釈します。
ふつうの人は、聖者と違って「自分の敵を愛するのは無理かも知れないが、
自分の健康と幸福のために敵を許し忘れてしまうのが賢明」だと語っています。
私が過去に観察した数例も、これが真理であることを裏付けています。
だれかを憎んだり恨んだりした結果、病気になったのを目撃したからです。
そんな場合は、何か有意義なことに没頭して忘れてしまうのが一番です。
(恩知らずは当たり前)
第14章では「恩知らずを気にしない方法」が書かれています。
キリストが、ある日の午後に10人のライ病患者を治した話が載っていますが、
キリストに礼を言ったのは、わずかに一人だけだったのです。
カーネギーは語ります。「人間とは生まれつき感謝を忘れやすくできている。
だから絶えず感謝を期待していることは、みずから進んで心痛を求めているといって良い」
また、「この世で愛される唯一の方法は、自分から愛を要求しないことであり、
返礼を期待せずに愛情を振りまき始めることなのだ」と語っています。
そしてとても大切なことが書かれています。
「感謝する気持ちを子どもに植え付けるためには、
私たちがまず感謝の気持ちを持つ必要があることを記憶に留めてほしい。
言葉に気をつけよう」とあります。
ちょっと耳に痛い話ですが、本当にその通りです。
「感謝の気持ち」、正直言うと、私も大の苦手でした。全然分からなかったです。
無神経というか、人の善意が分からないタイプでした。
その点に気づいてから、学んでいますが分かるのに苦労しました。
だから、カーネギーがいうことが真理だと分かります。
「人間とは生まれつき感謝を忘れやすくできている」ということが。
そして、現在は、「与える喜び」を学習中です。
いろいろと経験を積みながら・・
(第四部『平和と幸福をもたらす精神状態を養う七つの方法』まとめより)
1.私たちの心を平和、勇気、健康、希望で満たそう。
「われわれの人生とは、われわれの思考が作り上げるもの」であるから。
2.敵に対して仕返しを考えてはいけない。
もしそうすれば、敵を傷つけるよりもはるかに多く自分自身を傷つけることになる。
一分間でも時間を無駄にしないために、きらいな人については考えないことにしよう。
3.A恩知らずを気にせず、恩知らずを予期しよう。
キリストは十人のライ患者をいやしたが、一人しか礼を言わなかった。
私たちははたしてキリストが受けた以上の感謝を期待できるだろうか?
B幸福を見つける唯一の方法は、感謝を期待せずに、与える喜びのために与えることである。
C感謝の念は「養われた」特性である点を忘れてはならない。
だから、子どもたちから感謝されたいのなら子ども達をそのように養育すべきである。
--【今回のポイント】--------------
すべての変化は気持ちの持ち方を変えることから始まる。
-------------------------
『道は開ける』D・カーネギー著 香山晶訳 創元社
http://books.rakuten.co.jp/rb/item/1101902/
心の健康1~39
http://kenkokagaku.typepad.jp/blog/cat3795188/index.html
