(肩こりにもつながる腰痛の話)
第32話『皮膚の硬さと腰痛』
前回は筋・筋膜性の腰痛についてでした。
今回は、皮膚と腰痛のお話です。
腰痛シリーズもまもなく終わりますが、
最後に書き残していることがないかチェックしてみました。
すると、まだ皮膚の話が残っていることに気づきました。
(皮膚の動きが悪くなると腰痛につながる)
腰痛と皮膚の関係については、
どこにも載っていないと思いますので説明が難しいのですが、
腰部は、皮膚が筋膜に癒着しやすい部位といえます。
意味不明だと思いますので、ぶっちゃけて説明しましょう。
このメルマガを読みながらも、
少し手を止めて、両手で腰の皮膚をつまんでみて下さい。
癒着していない方の腰の皮膚は、楽につまめます。
しかし、癒着している方の場合はつまめません。
皮膚をつまもうとしても、
皮膚と筋膜がひっついていますので、つまめないのです。
皮膚と筋膜がひっついている方は、腰痛を起こしやすいです。
(皮膚の動きを確かめてみましょう)
まだ、よく分からない方のために腕で実験してみましょう。
右手の親指と人差し指で左前腕の皮膚をつまみ上げて下さい。
ふつうは、簡単につまめるはずです。
これは、皮膚と筋膜が分離しているからつまめるわけです。
もっといえば、間にリンパ液という体液が、
潤滑液として存在しているからです。
だから、潤滑によって皮膚をつまみ上げることができるのです。
(皮膚の潤滑が関節の動きに影響)
あまり知られていない話ですが、
この潤滑があると無いでは、関節の柔らかさが全く異なります。
その証拠に骨折などで長期間ギプス固定していた場合は、
関節も硬くなっていますが、皮膚がつまめなくなっています。
骨折のリハビリを行う場合、
関節の動きを改善するためには、関節内の潤滑の改善と、
もうひとつは、皮膚と筋膜間の潤滑の改善の2つが必要です。
ですから、関節が硬いと思っている方の中には、
実は関節ではなくて、皮膚の動きが悪くて関節が硬い方もいます。
また、皮膚の動きが悪くなりやすい場所があります。
腰や肩など、日常から皮膚があまり引っ張られないところです。
こういうところは、皮膚が硬くなりやいのです。
(腰の皮膚が動かないと起こる症状は)
もちろん皮膚自体も伸び縮みしますが、
筋肉のようにダイナミックには伸縮しません。
筋肉の半分以下しか伸縮しないのです。
白人や黒人と比べても日本人の皮膚は弾力がありません。
とはいえ、皮膚の弾力の影響はたかが知れています。
それよりも、皮膚と筋膜間の潤滑の方がダイナミックです。
だから、皮膚と皮下が潤滑しなくなると硬くなるのです。
滑らないので、関節の動きも制限されます。
腰の場合は、
第一は前屈、前かがみがしにくくなりますし、
その次に回旋、体を左右に捻りにくくなります。
しかし、一般的な診察では、関節や筋肉しか診てもらえません。
皮膚は相手にされません。というか、眼中にありません。
だから関節や筋肉に問題がなければ「異常なし」となります。
では、皮膚が動かない場合はどう対処したらよいのでしょうか。
答は、皮膚をつまみ上げることです。
皮膚だけを緩く「つねる」といっても良いでしょう。
そして、柔らかくなり痛くなくなったら改善したといえます。
(柔らかい皮膚を再生しよう)
試しに、体中あちこちの皮膚をつまんでみて下さい。
正常なところは、全く痛くありません。
しかし、腕でお話ししたように、異常部位は痛く感じます。
もっと悪くなると、つまもうとしても全くつまめなくなります。
読者のみなさんも、何人かに一人はつまめないことでしょう。
それほど、腰の皮膚は動きが少ないので硬くなりやすいのです。
ですから、腰の皮膚をつねって下さい。
少し痛くても大丈夫です。その後も痛む場合は冷やして下さい。
それを繰り返しているうちに、加減は難しいですが、
皮膚の動きは必ず良くなってきます。
(自分でやるのが苦手な人のために)
自分でやるのは痛くて苦手という方は、
吸い玉治療が良いでしょう。
吸い玉は、皮膚を吸引して行う治療ですが、
抜群に効果があります。
この場合は、皮膚の動きが悪い箇所を探してもらい、
皮膚の動きの悪いところを片っ端から吸引していきます。
確かに痛いのですが、じきに快感に変わることも多いです。
そして、そういう箇所は、リンパの流れが悪いところなので、
川でいえば淀みのようになっています。
だから、疲労物質がいっぱい蓄積しており、
吸い玉の跡が紫色、時には真っ黒になります。
そんな場合でも、何回か治療を行うと、
皮膚の動きが改善し、同時に関節も柔らかくなり、
おまけに皮膚の色もキレイになります。
このように、皮膚が健康的に動くということは、
意外に大切なことなのです。
マッサージの効果も、本当は筋肉をほぐすことより、
皮膚の動きを良くしてやることの方がずっと大事です。
腰痛改善、あるいは予防のために、
皮膚をほぐしてやることは、
盲点になりやすいですがとても大切です。
--【ポイント】----------------
腰の皮膚は硬くなりやすく腰痛を引き起こすことも多いので、
皮膚をほぐしてやることが大切。
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