(垂直振動運動器について-下-)
前回に続き、昨年の秋頃から、街でブームになっている
垂直振動運動器について考えてみたいと思います。
少しずつ違う特性のいろんな振動運動器があります。
http://diet-plaza.com/machine.html
いま全国でダイエットマシンとして、
またはコンビニフィットネスとしてブームになっており、
街中に、このタイプの機器を並べた施設が急増中です。
「やせたい」「病気になりたくない」という需要に対して登場。
「安い」500円以下、「はやい」10分、「楽ちん」立つだけ。
そうです。10分間マシンの上に立っているだけで、
ダイエットや体力低下に効果的な運動ができるという機器です。
前回は、なぜこれほどまで急速に普及したのかを考えてみました。
そして、上のような結論が出たわけです。
しかし、ブームは激しいほど去るのが早く、
後は悲惨な結末を迎えるいというのが世の常です。
ブームが去った後、垂直振動運動器の真価が問われることでしょう。
キーワードは、「本当に役立つのか」ということです。
今回は実際行っている方を観察して感じたことや、
使用者の声、などを報告することにします。
うちで使っているのはダイエットエンドというマシンです。
以前、導入を前提として新鋭のあるマシンを
1週間だけ試験的に使用したことがあります。
その間に22名のかたに、モニターを依頼し試してもらいました。
結果は老人主体だったせいか、11名の方が不調を訴えられました。
振動数を増やすとお腹が痛くなったひと 5名
帰ってから疲れて翌日まで寝込んだひと 2名
乗って動かし始めるとめまいが起きたひと 2名
痛くなかった膝が痛くなったひと 1名
座骨神経痛を発症した人1名
メーカーのふれこみを真に受けたせいか、機器の調子も悪かったのか、
2日の間にこれだけの被害者を出してしまいました。
もちろん、一方では非常に好評だった方もおられました。
調子が悪くなった全員は、最長7日間で全ての不調は消失しました。
老人には刺激がキツク、若者には刺激が心地よい。という感じでした。
この結果、このマシンは若者向けと判断しましたが、
もう少し刺激が弱ければ、効果的かもしれないとも考えました。
そして、老人のリハビリや体力強化に使えそうなマシンを
探しました。
幸い友人の研究所から老人で実績を上げているとの情報を得、
さっそく試してみることにしました。
そして乗ってみてビックリ、
同じ振動数なのにもかかわらず、全く刺激感が違うのです。
あたりがとてもソフトで気持ちが良いんです。
いったい何が違うのか調べてみると、上下に動く振幅が違うのです。
これが突き上げ感の違いとなって現れるのです。
このように機種によって、体感の違いがあるのです。
お年寄りに優しいという実績から、これを導入することに決めました。
そして、5ヶ月が経ちました。
現在使用されているかたを数が多い順に並べると、
1.ダイエット目的
2.足腰の強化(転倒予防)が目的
3.運動不足の解消目的
ということになるでしょうか。
1.のダイエット目的の場合は比較的若い方が多く、
振動数を多くされ、激しい刺激を好まれる傾向があります。
ハッキリと体重が減ったというひとは、あまり多くないですが、
体脂肪が減った。筋肉量が増えた。基礎代謝が上がった。
というひとは多く見られます。(高性能体組成計の計測による)
ダイエット目的使用者の声で多いのは、
「からだが引き締まった!」「振動でお腹の贅肉がとれた!」
2.の足腰の強化(転倒予防)が目的の場合は高齢者が多く、
振動数を少なめに設定し、時間も短めで徐々に馴らしていきます。
ある程度慣れてきた頃には、姿勢が良くなった。歩行距離が伸びた。
などの変化が見られます。
足腰の強化が目的のひとの声で多いのは、
「体が軽く感じるようになった!」「節々が動きやすくなった!」
3.運動不足の解消目的の場合は、長続きしない方が多いです。
やはり、ダイエットや転倒予防などのような、苦痛からの脱出組に比べ、
せっぱ詰まった状況でない分、根気が続きにくいようです。
運動不足の解消目的のひとの声で多いのは、
「疲れにくくなったよう!」「やっぱりつづけなあかんなぁ!」
また、5ヶ月間スタッフ全員が継続して使ってみました。
継続されている患者さんの様子とあわせての感想としては、
体重を落とすダイエットには不向きかと思いますが、
シェィプアップには向くことは間違いありません。
特に、お腹まわりや、お尻まわりの贅肉取りに効果があります。
とはいえ、継続できない場合はほとんど効果が出ませんので、
結果を出すためには、最低でも週に3回は必要かと考えています。
高齢者の運動機器としては、適切に管理していくことを前提に、
歩くことに不安があり運動不足の方に良い結果が出ています。
また、骨・関節・筋力の強化や、柔軟性の改善、冷えの解消に使え、
今後はダイエットに変わって、
これらのニーズが中心になっていくものと予測しています。
また、これだけでは運動不足の解消にはならないと思います。
いかに効率が良いとはいえ、しょせんは10分間の運動です。
40分の連続歩行と比べると、
全身に現れる効果の差は歴然としています。
最後に使用に際しての注意点としては、
姿勢を変化させずに同じ姿勢で一カ所に疲労が集中すると、
足首・ひざ・股関節・腰などを傷めることがありますので、
連続使用や、疲労をためこみすぎないようにする必要があります。
このように使い道は、いろいろありますので、
ブームが去った後も、高齢者の体力づくりを中心に、
一定の需要はあるだろうというのが結論です。
【ポイント】
垂直振動運動器は時間がないひとのシェィプアップや、
高齢者の体力増強(転倒予防)に適している。
