前回79号では、吸い玉療法の具体的な効能など、
吸い玉を付けるとどうなるのかを説明しました。
今回は吸い玉施術後の変化や問題点を中心にお話しします。
吸い玉は血液の汚れを改善させる浄血療法として、
即効性があり、理にかなっている療法だといえます。
ところで、
吸い玉施術後はどんな変化が出るのでしょうか。
たとえば、肉体疲労が溜まって、
肩から腰までがパンパンに張っていたというケース。
施術中は、数多くの吸盤を吸い付けられている感じで、
初めは少し痛く、途中から徐々に気持ちよくなってきます。
そして施術直後は、少しだるくなる場合があります。
慣れてくると、スッキリ爽快というひとも多いです。
ただ、注意点もあります。
汚れた血液を皮下に吸い上げたうえに、
患部にきれいな血が入り血流が活発になるため、
献血の後のような、軽い貧血状態になる場合があります。
ですから、車で通院の方には、少し休憩してもらい、
水分をとってから帰って頂くように注意しています。
事故が起きてからでは遅いですから。
施術後、吸い玉をつけたところが、
どうなっているかを見てみましょう。
さわってみると、吸い玉跡が回転焼きを貼り付けたような、
ボコッと膨らんだ状態になることも、ひんぱんにあります。
そして、色素反応が皮下の状態を現しているかのごとく、
悪いところには濃く、それほど問題のない箇所には薄く、
という具合に濃淡を描きます。
具体的に、どんな色かというと、
本当に濃い色のひとは、墨汁を塗ったようになります。
血液の汚れが強いひとは、思わず声が出てしまうような、
ビックリするような色が出ます。
それが、1週間ほどすると、全て回収されて消滅するのです。
この変化を目の当たりにすると、新陳代謝のすごさを実感します。
そして、1回目にそんな、とんでもない色が出たひとも、
1~2週間間隔で回数を重ねるにしたがって、
血液がきれいになり、色が薄くなっていくのです。
吸い玉療法を行っても何の変化も起こらなくなってきたら、
1クールの終了です。
実際、根気よく続けるひとは少数派で、
ふつうは、のど元過ぎれば熱さ忘れるのたとえのように、
また、同じような症状が出たときに再来院される方が多いです。
つぎに吸い玉療法の問題点をまとめましょう。
まず第一は、なんといっても
色素反応の濃い色が出ると目立つこと。
夏場であれば、薄着になりますから大変ですね。
服の上からでも、吸い玉の跡が透けることもあります。
たとえば、真っ白のTシャツを着ているのに、
水玉模様に見えることがあります。
わたしの経験ですが、
吸い玉をしたことを忘れて、プールに行くと、
周りの目線が気になって思い出したこともありました。
変な目線をちらっと向けられ、わたしから離れていくのです。
こっちは、べつに気にしなくても、
周りのひとは気にされることがありますので注意が必要です。
このように吸い玉施術後1週間は、色が残ります。
通常、黒色→茶色→黄色→と変化して消えるのです。
ですから、大事な行事スケジュールから逆算して、
吸い玉を行うのが良いでしょう。
その他の問題点としては、
水疱反応(水ぶくれ)が出る場合があります。
つぶさないと跡がかゆくなりますので、つぶすのがベター。
そして、消毒のうえその場でキレイ拭き取るのですが、
汚れた体液が浸みだし下着にシミが付くことがあります。
また、治るまで消毒をしてやる必要があります。
ただし、水疱反応は、よほど体調の悪いひとか、
吸い玉を長時間付けた場合にしか出ませんので、
ふつうは、気にしなくても良いでしょう。
もうひとつは、貧血気味のひとの場合です。
わたしが、学生時代に師匠の治療院で遭遇したケースは、
いまでもハッキリ憶えています。
吸い玉治療が終わって、起きようとするたびに、
起きあがると貧血で倒れてしまうんです。
結局、その時は2時間ほど治療ベッドで寝てもらい、
それでも、起きるとフラフラして歩きにくいので、
車の後部座席に仰向けに寝ていただき、
助手のわたしが車を運転して家まで送っていきました。
今だったら、すぐに救急車を呼ぶでしょうね。
だいたい問題点は、こんなところでしょうか。
最後に、吸い玉療法をまとめましょう。
吸い玉療法は、
血液をきれいする即効性がある伝統的な療法です。
だから、浄血療法ともいわれているのです。
目で見て効果が解るところも、問題点であると同時に、
強いインパクトを与える長所とも言えるでしょう。
特に、歩行などの有酸素運動が不足しているひとは、
まず、吸い玉療法から入り元気をとりもどしてから、
運動を始めるというのがよいかもしれませんね。
次回の『治療と健康のツボ』は、
暑い季節の症状に強い『頭部冷却療法』について
説明していきますのでお楽しみに。
【ポイント】
吸い玉療法は、
効果が目で見て解るインパクトの強い療法。
即効性があり血液をきれいする伝統的な療法。
そして悪い部位に集中して現れる。
